HSP(繊細さん)の失敗・間違いとの付き合い方について考える
HSP気質の私は失敗や間違いをすることが、とても苦手です。
失敗・間違いそのものが嫌というよりも「その先で起こる不都合や、それに巻き込まれる人たちに迷惑をかけること」を恐れていると思います。
1回の失敗で起こるであろう、あれやこれやと様々な恐怖パターンを生み出しては、「あの人に迷惑をかけてしまうのではないか?嫌われてしまうのではないか?」と怯えてしまい、身体が動かなくなります。
ですが、失敗や間違いを犯さないことはなかなか厳しいですよね。
また、「失敗するくらいなら何もしないほうがマシ」と思ってチャレンジを恐れてしまうことから、狭い世界で生きることになりがちなような気がします。
HSPの人は失敗や間違いに対してどう感じているのか?
仮に失敗したとしたら、どう対応できると自分を極端に責めずに済むのか?について私の考えていることを書いていこうと思います。
即決できない・臨機応変な対応ができないのはHSPの気質が影響しているのかも?
失敗を恐れるがあまり、「石橋を叩きすぎて渡る前に壊す」レベルで慎重になります。
脳内であらゆるシチュエーションを想定してからでないと、先に進めません。
あらゆるシチュエーションを想定するには時間がかかります。
また、時にはとっさの判断を求められることもあります。
薬剤師のお仕事では、その場の空気で臨機応変に対応しなければいけないことが多く、その度に私は大パニックに陥っていました。
一気に患者さんが来局して、「お待たせしてはいけない」と焦るがあまり、基本的な作業すらわからなくなることがありました。
時にはパニックになりすぎて、過呼吸になることも…。
キャパシティを超えることが他の人よりも早かったように思います。
即決できない・臨機応変な対応ができないことは、未だに抱えている大きなコンプレックスです。
ここはできるだけ熟考のちベストな選択ができるような環境に身を置いてあげたいと思っています。
「失敗は誰だって起こすんだからそこまで気にするな」と言われても気になる
「失敗は誰でもするよ」
「そんなに先のことを気にしていたら心が壊れちゃうよ」
こんな言葉を再三かけられてきました。
失敗しないように極端すぎるほど準備に時間をかけていると、「どうせなるようになるんだから」と言われて止められたこともしばしばあります。
ですが、「失敗は誰でもするから、私もそこまで気にしなくていい」とはならないわけです。
失敗した先に広がる世界(迷惑をこうむる人、失敗をカバーする対応など)を想定してしまうがゆえに、怖くて気にしない方が無理なのです。
逆に失敗をして普通にしていられる人を見て「頭の中どうなっているんだろう?」と思うことはしょっちゅうありました。
「失敗はネガティブしか生まない」と思い込んでいたことに気づいた
「失敗は自分や周りにとってネガティブな影響しか生まない」と思い込んでいました。
実際、失敗が人生を大きく変える経験もしてきたからか、余計だと思います。
ですが、薬局に勤務していた頃に、失敗は必ずしもネガティブではないと知ることができました。
とある失敗(ミス)をした後の出来事です。
- ミスが起こった時、自分はどんな状況に置かれていたのか?
- どんなミスが起こったのか?
- そのミスに対してどう対応したか?
- 本来であれば、どう対応していればミスは起こらなかったのか?
これらをA4用紙3枚にわたってリスト化したことがありました。
今後2度と同じミスを起こさないように自戒を込めて作ったものでした。
それを見た正社員の方に褒めちぎられたのです。
「今回の件は、いつか誰でも起こしたであろうミスだし、それをここまでまとめてもらえるのはありがたい」
「ここまでフローチャート化されていると、ミスが起こりにくくなる」
絶賛の嵐でした。
失敗やミスから気づけることが人一倍多いのが、細部まで熟考できるHSPの強みだった
叱られるどころか、褒めちぎられてポカーンとしてしまった私。
そんな私に、正社員の方が「ミスは放っておかず、次に繋げるという意思があることが大事」と諭してくれたのでした。
それ以来、「失敗はそのあとの対応が重要で、失敗そのものにフォーカスを当てて落ち込むより、そこから解決策などを生み出す方がずっと大事」という目線で動けるようになりました。
しかも、1つの失敗から学ぶことが多いこと。
「次回は絶対にやらかしたくない」という気持ちも手伝って、多角的に1つの失敗を見つめて対応策を練ることができるのです。
「ミスは誰でも犯すからあまり気にしなくていい」という意見は理解できなかったけれど、「ミスから学ぶことが沢山ある、それを見つけることが何よりも大事」という意見は何だかしっくり来たのでした。
今も失敗や間違いは嫌だし、石橋を叩きまくるスタイルではありますが、失敗後に自分を極端に責めることはなくなりました。
責める暇があったら、できるだけ多くの解決策を見つけるぞ!
今後もこのスタイルを貫いていこうと思います。