HSP×仕事
PR

HSP(繊細さん)が医療従事者(病院薬剤師)として働いてみた。

ayaka
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今はセラピストやweb運営という形でお仕事をしている私ですが、前職は薬局薬剤師でした。
また、新卒で入った職場はとある大学病院の薬剤部でした。

HSPであることを知ったのは、新卒で入った病院を退職してからだったので、職を選ぶ際に「HSPの気質があるから」という基準は一切入っていませんでした。

HSPとしての気質を考慮に入れたのは、2回目の転職のときです。

この記事では、気質を知らないまま入職した病院で働いてみてどうだったのか?についてお話していきますね。

病院薬剤師は私には無理だった…。

私は新卒で入った大学病院をわずか8ヶ月で退職しています。

人手が不足しており、週5~6日間、朝8時から夜22時頃まで働くような場所でした。
そのため、とにかく覚えることがいっぱい。

1000種類近くの薬が置いてある場所を覚えて、数や種類を間違えないように必要分を取り揃え、薬同士の相性は問題ないか、患者さんの臨床検査値(血圧や血中ナトリウム濃度、血糖値などなど)を見た上で取り揃えた薬は服用可能か、をチェックする。
粉薬であれば、ゴミが混在していないか1袋ずつ細かくチェックしていく。

少しでも薬の量を間違えれば命の危機に関わる。

正確性とスピードが求められる環境でした。

また、私は体験せずに終わりましたが、病院薬剤部には夜間勤務があります。1人で一晩回すのです。

そして休みの日は勉強会に出て、知識を深めるように言われていたため、ほとんど家は寝に帰る場所でした。

冷静に考えて、「私には無理だったな」と今では思います。

具体的なきつかった理由を挙げてみた。

情報過多な環境で頭がオーバーヒート!

1000種類近くの薬の場所を覚える、間違えずに薬を取りそろえる、病棟ごとの決まりを知る、薬同士の相性を覚える…一気に流れ込んできた情報で頭はオーバーヒートしていました。

患者さんの命がかかっているので、オーバーヒートしたせいで間違えました、では済まされない。

情報の大波に飲み込まれる毎日でした。

先輩や上司、他職種の人に迷惑をかけているのではないか?早く成長しなければという焦りが強かった。

先輩や上司の目、そして医師や看護師などの他職種の目をとにかく気にしていました。

どこか監視されているような感覚もあり(ミスを見逃さないために必要なことなのですが)、身体が硬直してしまったり、言葉が出てこなくなってしまったり、睡眠時間を削って反省会をしたり…。

早く成長して迷惑をかけないで済むようにならなければいけない、と自分自身を追い込んでいました。

部長から任されたのがまさかの心臓病の患者さん!

ありがたいことに、部長は私の力を買ってくださっていたのです。
1番最初に任された病棟は心臓病の患者さんが入院しているところでした。

入職してから日に日に自信を失い、自分を追い込んでいた私にとってその指示は、大きな打撃となりました。

私には到底無理です…。
と言えるわけもなく、更なるプレッシャーを背負い込みました。

余談ですが、心臓病の患者さんがいる病棟を任されるということは、薬剤部内ではステータスとして見られていました。
頑張ってきた先輩からしたら、1年目の私にやっかみを持ちたくなったようで…。
「優秀だから、任されたんだね」「十分独り立ちできているね」という言葉をかけられる度に心が委縮していくのを感じていました。
また、同期との扱いの差も歴然としていて、こちらからもやっかみを受けていたため、相談相手がいないという状況でもありました。

あまりの情報量や作業量、そして監視されている環境でキャパシティーオーバー。休職、そして退職へ。

休職直前の私は「なぜだかわからないけれど、涙が止まらない」という状態で仕事をしていたり(周りからはとても心配された)
家に帰ったら死人のように横たわっていたり(親戚が家を訪ねてきた時、目が死んでいる私が横たわっていて恐怖を覚えたとの談)
睡眠薬を飲んでいても睡眠時間も1~2時間、食欲もなく、1ヶ月で5kg減と身体にも支障が出ていたりと、限界も限界でした。
仕事中に過呼吸を起こして、休憩させてもらう回数も増え、限界だと悟り、直属の上司に3月末での退職を申し出ました。

それを部長に「そんなことはさせない!」と切り捨てられたことが引き金となり、朝起きても布団から起き上がれない状態になりました。

そこで受けた診断名が「うつ病」「パニック障害」でした。

「戻って来い」「無理です」の押し問答をしましたが、休職しても回復傾向に見られなかったこともあり、年内退職となりました。

HSPだとわかっていたら病院を選んでいた?

HSPであるとわかっていたとしたら、それでも私は病院薬剤師という道を選んでいたかな?と考えてみましたが、恐らく無理だったな、と思います。

私が置かれていた環境はそれなりに特殊な例ではありますが、それでもどの病院でも相当な情報量ではあることに変わりはありませんし、病院ならではの医師・看護師など他職種との連携もありますから、関わる人が増えてきます。

また、多くの病院が夜間勤務も取り入れているため必然的に生活のリズムが乱れやすいことや、新人は色々な経験をしたほうが良いという方針から短期間で部署移動が行われていることが多いため、環境の変化は多いです。

  • 相当な情報量が雪崩れ込んでくる
  • 他職種との連携が求められる(関わる人の数が多い)
  • 夜勤などで生活リズムが乱れやすい
  • 新人のうちは特に部署移動による環境の変化が多い

人によっては上記の要素はすごく魅力的に映ると思いますので、HSPだから無理とは断言できません。

「私には病院薬剤師はできない」と感じる理由です。

では、そのあと薬局に勤めたらどうだったのか?についても別記事で書いていきますね。

あわせて読みたい
HSP(繊細さん)が医療従事者(薬局薬剤師)として働いてみた。
HSP(繊細さん)が医療従事者(薬局薬剤師)として働いてみた。

ABOUT ME
小原彩夏
小原彩夏
セラピスト
1度破局した彼との復縁を叶えるために心の世界に入る。双極性障害・パニック障害などの精神疾患や両親との死別などの経験から、心身ともに充実させながら願いを叶えていく人のサポートをしたいと思うようになり、約7年前にセラピストを志す。自身の復縁経験を活かし、復縁を超えて愛される人を増やすべく活動を続けている。
記事URLをコピーしました