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HSP(繊細さん)が医療従事者(薬局薬剤師)として働いてみた。

ayaka
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元・薬剤師が働き方について模索した体験談をまとめています。

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病院薬剤師を退職した後、しばらくうつ病/パニック障害の治療に専念していたのですが、体調も回復してきて「働き始めてもいいよ」と主治医に言われたことで、就職活動を始めました。

2つの薬局で働いてみた経験から、職場選びのポイント、実際に働いてみてどうだったのか?など私目線から書いていこうと思います。

正社員は諦めた。週3パート勤務で働くことに決定。

当時25歳だった私。
周りは皆、当たり前のように正社員として1年目を過ごしていた時期です。

その中で、正社員ではなく、パート勤務を選ぶというのは、とても勇気がいる決断でした。

他の人と同じようにできない私。
すぐに疲れて、体調を崩してしまう私。
情報が多すぎるとキャパシティを超えてしまってパニックになってしまう私。

社会不適合者なのかと悩むこともたくさんありました。

ですが、闘病中、「自分はなぜ生きるのか?私が人生において大切にしたいものは何か?」について考えて、「私は心にゆとりを感じながら生活したい」という想いに辿り着いていました。

「ゆとり」をベースに日常を組み立てていった時に、仕事をしている時間により自分の時間・休息の時間を多く取ることがベストだと見えてきました。

1週間は7日ですので、4日間休みがあるのがいい。
また、連勤すると情報を処理しきれずに次の日に持ち越して、疲れ切ってしまう可能性を考慮し、連勤が避けられる週3回勤務はあり、と思いました。

そうして、週3回パート勤務で求人を探し始めました。

家から近い場所で働きたい。通勤時間は20分以内がいい。

当時、電車に長時間乗ることへの恐怖がありました。

パニック発作を起こし、途中の駅で降りて休むことがしばしばあったことから、もし通勤途中でパニック発作を起こして、遅刻してしまったらどうしよう…という不安を持っていました。

どれくらいなら耐えられそうかな?と考えた時に、通院している病院までが電車でおよそ20分なので、「20分ならいけるかもしれない」と思い、条件として加えました。

働くならチェーン店がいい?それとも個人経営がいい?

薬局は本当にたくさんあり、大きく分けて何個もテンポがあるチェーンと、個人経営の薬局があります。

最初に入社した会社は薬局チェーン

パート勤務は基本的に異動はないので(例外はありますが)、自分の職場は固定です。

1回目の転職では「チェーン店の方がいいだろう」と思っていました。
理由は「仮に同じ職場に嫌な人がいたとしても、異動する可能性があるから」でした。
かなり人の入れ替わりが激しい会社であり、私がいた2年弱で4人の異動がありました。
(ちなみに私が働いていた職場にいた人は合計6人です)

人の異動が多く、その度に環境が変わることで、私自身どんどん疲弊していきました。
また1から関係を築かなければならない、今までの空気感とうまくマッチするだろうか、感情の揺れが激しい人だな、などと頭の中が情報でいっぱいになりました。

メリットとして捉えていた「異動が多いこと」が、逆にデメリットだったのです。

入社した当時はまだHSPに出会っておらず、自分の心地よさをベースに職場を選んでいました。
よくよく考えれば、環境の変化に弱い私にとって人の入れ替わりがストレスになるのは間違いないのですが、そこまでは考えが及ばなかったです。

決定的な退職理由は「異動が多すぎてその度に疲れてしまうから」「気分屋のパワハラ上司と合わなかったから」でした。

環境の変化で疲弊してしまったこと、上司の機嫌のアップダウンに振り回されてしまい、また嫌われているように感じたことから、「仮に上司がいつかいなくなるとしても、それまでに私が壊れる」と思い、退職を選びました。

2回目の転職で選んだのは、人の入れ替わりが少ないであろう個人経営の薬局

この選択は私にとって大正解でした。

もちろんそりが合わない人にモヤモヤすることもありましたが、「どうやったらうまく関係を築けるか?」「今のメンバー構成で心地良く働くためにはどうしたらいいか?」という視点で動くことができていたので、圧倒的に働きやすさが違いました。

「私は一気に情報を処理するのが得意ではないので、じっくり取り組ませてください」
「急かされてしまうと、パニックになりやすいです」
と私の気質を伝えられたことも大きかったです。
しかも、人が変わらないので、1回言うだけで終了するというのもありがたかったです。

逆に、私は人が気づかないことにもすぐに気づけるので、先回りしてトラブルを回避することができていました。

もし仮に再度薬剤師に戻るとしたら、個人経営の薬局に勤めると思います。

なぜ薬局薬剤師を辞めたの?

大正解の職場に出会ったのに、なぜ今、薬剤師をやっていないのか?について触れておきたいと思います。

私が退職したのは2020年6月下旬でした。
そのころ、コロナウイルスが猛威を振るっており、毎日のようにニュースで取り上げられていました。

それは今(2021年1月時点)も変わりはないというか、同じような状況ですが。

簡単に言うと、薬局内のテレビから延々と流れるネガティブなニュースに頭がやられてしまいました。
また、マスクが不足していた時期でもあり、不安に駆られた患者さんに対するイレギュラーな対応でいっぱいいっぱいになったことも原因の1つです。

実は2020年4月に呼吸困難、胸部・背部の痛み、微熱が続き、コロナウイルス感染を疑われ、3週間の自宅待機・PCR検査実施を経験しています。
検査は陰性であり、実際の診断は気管支炎(気管支喘息の既往あり)およびストレスによる身体症状でしたが、その間の不安感はなかなかなものでした。

呼吸がしにくく十分に動けない中、誰にも会わず、1人で色んなことを考えました。

私はこの環境下で医療従事者としてやっていくことはできるのか?
自分の心身のためのベストな選択は何か?

不安をかき立てるように騒ぐメディア、それに煽られて不安に駆られてしまう患者さんの対応。

色々なことを加味して、「ネガティブな情報を制限できない環境に身を置いておくのは得策ではない」と判断し、退職に踏み切りました。

趣味の延長でwebサイト運営などをやっていて、ある程度収入が確保されていたことや、正社員からパート勤務に切り替えることで起きた収入減に対応するためのお金を使わずして豊かに暮らす方法を編み出していたことも、退職の後押しになりました。

2021年1月現在、世間はまた騒いでいますが、テレビやwebメディアなどは極力見ず、主に自宅でお仕事をしています。

私は薬剤師という働き方は好きである。

色々書いてきましたが、私は薬剤師として働くことは大好きでした。

薬の取り揃えや数のチェックなどは大の苦手でしたが、患者さんとの対話は大好きでした。

患者さんの体調や生活習慣に合わせて様々な提案をしたり、雑談の中から患者さんの不安や疑問を感じ取ってそれを解消するための会話をしたりを通じて患者さんに喜んでもらい、その方の体調が改善していくことでのやりがいや達成感が得られていました。

退職に踏み切ったのは、そのお仕事を嫌いになってしまうのが嫌だった、というのもあります。

また「薬剤師として働きたい」と思うときが来るかもしれません。

薬剤師を志し、5年間従事したことは、私にとってかけがえのない経験でした。

ABOUT ME
小原彩夏
小原彩夏
ライター・セラピスト
1度破局した彼との復縁を叶えるために心の世界に入る。双極性障害・パニック障害などの精神疾患や両親との死別などの経験から、心身ともに充実させながら願いを叶えていく人のサポートをしたいと思うようになり、約7年前にセラピストを志す。自身の復縁経験を活かし、復縁を超えて愛される人を増やすべく活動を続けている。
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